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サラブレッドと化すサラリーマン達

私はこぼらーだ。
未だに汎用機しか触ったことがない時代遅れの人間だと思われているが、
大規模システムに関わっているため、管理の面では非常に勉強になる。

そんなことはどうでもいい。

主な仕事は、「運用保守」というものにあたるだろう。
機能追加やバグ改修がメインだ。
しかし、規模が多いため毎年数メガの機能追加がある。
そのため、常に100人前後の人間が関わっている。

毎年同じことを繰り返しているため、業務の質は非常に高い。
開発のメンバーも業務知識が十分に身につき
ほとんどトラブルは発生しない。

しかし、顧客の予算が最近減ってきたのである。
そうなると当然のように求められるのは
品質を維持したままの「効率化」である。

最初の数年間は少しずつ効率化がされていった。
案も出せたし、実行もできていた。

しかし、一度効率化されると、その開発期間が
翌年には「標準」とされ、さらなる効率化を求められる。
当然、いつか限界が来る。

効率化とは、主に3つに分けることができると私は考える。
1.無駄な(重複する)作業の撤廃
2.自動化による作業時間の短縮
3.品質を下げることによる作業時間の短縮

1と2をやり尽くした今、いずれは多少の品質を
犠牲にしなくてはならない気がしてならない。

サラブレッドは、走るために生まれてきた馬である。
余計な肉をそぎ落としていった、まさに芸術品。
犠牲にしたのは「健康」。
おかげで、ちょっとしたことから命に関わる重症を負うことも多い。

いずれサラリーマンもそうなるのではないだろうか。

システム開発の現場では、開発日数を減らすための
残業は当然のように行われている。
失われていく社員の健康・・・
きっとこれは他の業種でも

いつかは爆発するであろう。
それは、社員が倒れるか、
大きなトラブルが発生するかのどちらかによって。

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