個人ニュースサイトは効率化の先に何をみるか
きをふしさんの代替怠惰より議題だけ拝啓。
個人ニュースサイトを運営している人の大半は、更新作業に2時間以上はかけていると思う。時間に余裕のある時期は問題ないが、数ヶ月も更新を続けているとだんだんと忙しくなってきて、巡回できる範囲が減ってしまったり、長文記事を斜め読みするようになってしまう。そうなると、効率化というのは避けて通れないものであろう。
個人ニュースサイトの効率化といえば、RSSの導入やあんてなツールの使用などがあるが、一番の効率化は、個人ニュースサイトを巡回するという行為であろう。つまり、個人ニュースサイトの孫ニュース化である。
個人ニュースサイトに掲載されているニュースは、その管理人のフィルタを突破したものであるため、一定以上の品質が確保されている。その中からさらに自分のフィルタをかけることで、厳選したニュースを紹介することが可能になる。また、一から自分でニュースを探すという行為をしないため、多過ぎるニュースに目を通す必要がなく、時間的にはかなりの効率化がはかられることになる。
この、個人ニュースサイトの孫ニュース化によって、あるサイトで紹介されたニュースが、多くの個人ニュースサイトで紹介されることでニュース自体に「活き」が与えられ、ウェブ全体の話題になる(津波アクセスの発生)。ここで、個人ニュースサイト間にニュースの「流れ」が生じる。
しかし、効率化による情報の「流れ」は個人ニュースサイトには何をもたらすのだろうか。いくつものニュースの「流れ」を追うことで、個人ニュースサイト間の有機的なコミュニティができてしまうのである。これを「良い」と思うか「悪い」と考えるかが分かれるところだろう。例えば、みんなに知って欲しいニュースがあったらこの流れに乗せることで大きく広めることができる。例えば、流れが頻繁になり、どの個人ニュースサイトを見ても同じようなニュースばかりになってしまうかもしれない。
個人ニュースサイトの孫ニュース化の先にあるもの。それは、常に新しい流れを取り入れる必要があることだと思う。つまり、新しい巡回先を増やすということだ。効率化のために個人ニュースサイトを巡回しているのにもかかわらず、効率化の先には巡回先が増えるという矛盾が生じてしまう。「そこまでして何になるんだ」という葛藤を味わったことのある個人ニュースサイト管理人もいるのではないだろうか。
今、個人ニュースサイトのアンテナは、多くの新しいサイトを取り込みながら進化を続けている。その新しいサイトの一つがはてなブックマークやMM/Memoのようなソーシャルブックマークであろう。現時点では、ソーシャルブックマークから得られる情報もまた、個人ニュースサイト管理人の手によって取り込まれてしまっている。それによって個人ニュースサイトの「流れ」は、さらに広く、早く、大きくなっている。膨れ上がった「流れ」はやがて津波となり、ニュースに降りそそぐ。
インターネットを荒波と例える人は多い。だとしたら、個人ニュースサイトが起こした津波アクセスも、その荒波の一つなのだろう。今や、ニュースは新聞社のニュースや公式サイトの情報だけでなく、個人のブログにまで及ぶ。だとしたら、ブロガーの人たちは個人ニュースサイトの起こす波の存在を最低限知っておかねばならないだろう。大きな波に乗るか乗らないかは個人の判断だが、津波に押しつぶされないだけの準備は必要だと思う。
個人ニュースサイトは効率化の先に何をみるか。
あなたは、何がみえると思いますか?
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