サイトの読みやすさとおもしろさと読者との距離
以前、「個性の見つけ方を教えてください」という記事を書いた。これは、多くのサイト論で「良いサイトを作るにはどうしたら良いか」の結論が、まるで水戸黄門の印籠のように「個性のあるサイトを作ればよい」と言われたからである。せっかくサイト論を語る人がいるならば、そんな魔法の言葉なんかで逃げさせるのはもったいない。もっともっと掘り下げるべきであろう。
良いサイトを作るためには。
「個性」の次に使われる魔法の言葉は「読みやすさ」ではないだろうか。
では、読みやすさとは何だろう。
読みやすい文章と言われれば、一文を短くしてリズムを良くしたり、「だ・である調」「です・ます調」を揃えたりするだろう。ウェブならではの読みやすさではデザインも関わってくる。しかし、良いサイトを作るための読みやすさと言われると、私は読者との距離を考える。
自分が書いた文章が自分にとって読みやすいのは当然である。仲間内に向けて書いたものならば仲間内で通じる言葉を使えば良い。同じジャンルに詳しい人に向けて書く文章ならば、その中で通じる専門用語を普通に使っても問題ないと思う。しかし、ブログでネット上に公開した時点で、そのサイトはすべての人の目に入るという事を忘れてはいけない。誰もが分かるような言葉で書くことこそが、読みやすさだと思う。
しかし、サイトのおもしろさは読者との距離が近いほどおもしろいのではないかとも思う。全く知らないサイトの訪問者すべてを楽しませる文章を書くことより、身近な数人を楽しませる文章を書く方が非常に簡単であろう。ましては距離ゼロ、すなわち自分自身だけを楽しませる文章なんてたやすいものである。
読者のターゲットを絞った方が、おもしろい文章を書き易い。しかし、誰もが理解できるようにするにはそのターゲット範囲を広げる必要が出てきてしまう。この2つは常にサイト管理人と、そして読者をも悩ませているのではないだろうか。アクセス数を増やそうと多くの人に向けて書くとおもしろさが減少してしまう管理人と、おもしろいサイトを多くの人と共感したいが前提知識が必要になってしまい広めることが難しい読者とを。
「ブログは3人に向かって書け。」という記事では、たった一人(二人称)に向けて書き、なおかつ全く知らない人(三人称)にも見られている意識を持てという結論だった。私の中ではこの距離感こそがブログで書く文章としては最も読みやすくおもしろいサイトになるのではないかと思っていて、皆も思うのではないかと思っている。
アナタはどのようなサイトを「読みやすい」と思うだろうか。
アナタはどのようなサイトが「読みやすい」と思われるだろうか。
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