正しいアクセスアップを行っているかを確認するための10の質問
巷にはアクセスアップの方法がゴロゴロ転がっています。それを片っ端から試しているのに、アクセス数が増えた気がしないと思ったことはありませんか?もちろん、そんなにすぐに増えるものではありませんが、明らかに間違ったアクセスアップ術をやっているのではないかと心配しつつこんなことを考えてみました。
経営やリーダシップ等の本を読んでいと、トヨタの素晴らしさを何度も目にします。「カイゼン」や「5回のなぜ」など多くの手法が知られており、自動車業界だけでなく多くの業界で使われています。しかし、どこの企業もトヨタになることはできていません。それはなぜだろうかと考えてみると、トヨタの成功の秘訣、そしてそれを模倣することが難しい理由のかなりの部分は、社内に根づいている思考様式にあると思うのです。要するに、know what(内容に関する知識)ばかりを模倣するだけで、know how(プロセスに関する知識)が浸透していないのです。
これはアクセスアップ論にもいえます。SEOやトラックバックなどの巷のアクセスアップ論は、ekken♂:カウンターは廻る、されど読者は増えずで言われている通り、まさに機械的にカウンタを回すだけです。アクセスアップとは多くの人に読んでもらうことが目標だと思うのです。しかし、いわゆる即興的なアクセスアップ論では、「多くの人に」の部分は満たせても、「読んでもらう」という部分を満たせていないものが多いのではないでしょうか?ゆえに、アクセスアップのknow what(内容に関する知識)ばかりを知識として得るのでは意味がなく、know how(プロセスに関する知識)について自分で考える必要があるのです。
そこで、今アナタが行っているあるいはやろうと考えているアクセスアップ術が正しいかどうかを考えてみましょう。どうやって考えたら良いか分からない人のために、10の質問を用意してみました。
《正しいアクセスアップを行っているかを確認するための10の質問》
1.[目的]アクセス数を増やした結果、何をしたいと思っていますか?
2.[方法]アクセスアップのためにアナタは何をしていますか?
3.[理由]どうして2の手法を使っているのですか?
4.[期待]2の手法を使うことによってどのような人がサイトに訪問をすると思いますか?
5.[予測]4で想定した訪問者がアナタのサイトを見てどのような行動に出ると思いますか?
6.[評価]訪問者が5で想定した行動を起こした場合、1で設定した目標に合致しますか?
7.[弱点]2の方法を用いることで発生してしまう不都合な点はありますか?
8.[対処]7で挙げた問題点への対処法は何ですか?
9.[影響]7で挙げた問題点が1で設定した目標に与える影響はありますか?
10.[結論]1~9より、さらにアクセスアップを図るためには何をしたら良いだろうか?
もちろん、YES/NOだけでなく理由も答えてください。これは、答えることに意味があるのではなく、答えながら自分で考えることに意味があるのです。なんでそれをやるのだろう?それをやることでどんな影響があるのか?何に対して影響があるのか?良い部分は何か?同時に発生してしまう悪い部分は何か?などなど、「なぜ?」と自問自答することによって、なぜそれが良いのかを知ることが大事なんだと思います。
以下、簡単に使用例を示してみます。
回答例1.アフィリエイトサイトの場合
1.アフィリエイトの売上を増やしたい。
2.SEO。流行りの単語を用いたり、サイト内で相互リンクを行ったりしている。
3.アクセス数を増やすにはSEOが良いと本やサイトで推奨されていた。
4.流行りの単語で検索した人
5.興味のあるもの(検索ワード)に関する商品を紹介したら購入してくれるのではないか。
6.はい。ただし、検索ワードと関連しない商品には興味を示してくれないでしょう。
7.商品の購入ではなく、情報を探しに来た人を不快にさせる可能性があること。
8.商品の紹介だけでなく、関連する情報を書いたら良いと思う。
9.不快になった人は自分のサイト自体を嫌ってしまう可能性が高いこと。
10.紹介する商品に一貫性を持たせた方が検索サイトからの訪問者を喜ばせる。また商品へのリンクだけではなく、関連する情報を書くことで自分のサイトがただのハブではなく、サイト自体に価値が出てくるのではないかと思った。
回答例2.ブログの場合
1.自分の書いた文章を多くの人に読んでもらいたい。
2.ブログランキングサイトに登録し、記事の最後に「この記事が良かったらクリックしてください」とリンクを張っている。
3.ジャンルごとに分かれているため、興味がある人がランキングサイトから訪問してくれると考えたため。また、上位になると自分もうれしい。
4.自分の登録しているジャンルに興味がある人。
5.気に入ってくれればお気に入りに登録してくれるかな?
6.バッチリです。
7.ランキングサイトへ誘導するということは自分の読者をよそへ逃がすことになり、よりおもしろいサイトを見つけた人が自分のブログを読まなくなってしまうかもしれません。また、ランキングを上げる行為は自分の喜びのためであり、読者の視点に立っていません。
8.ランキング上位のサイトより良いブログになるしかないですか?ちょっと無理です…
9.なんか逆に読者を減らしてしまう可能性もあると思います。
10.ブログランキングは上位の人は多くの人が訪問してくれるが、下位の人には恩恵が少なく格差社会が…。クリック誘導は読者にガッカリさせることも多いため、ブログランキングへの依存を低くしようと考えました。
最後に、このエントリを書こうと思ったきっかけになった記事に一言レス。
Q.どのアフィリエイトノウハウを信じればいいのか?
A.自分で考えてください。
・・・私はやさしくないですよ?
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コメント
毎回読ませてもらってます!
そして一言
「その一言がやさしさだと思います」
投稿: きくらげ | 2006.04.17 01:35