質問と回答の間を歩くことで見える風景
今までも何度か質問形式のエントリを書いてきましたが、基本的に「あなたはどう答えますか?」という質問ではなく、「この質問に答えることによって何を考えましたか?」という意味で出題したものがほとんどだと思います。昔から、テストの問題を見ると「この問題はあの公式を覚えているか確認したいために出した問題だな」と思うような生徒でした。出題者の意図を感じることができると、非常に楽しくなったものです。これはニュースサイトをやっていても思うことで、時間をかけずにコメントをつけるには、記事の一部に対して自分の思ったこと・現在の自分の状態を書けばいいのですが、私は記事を書いた人が何を思ってその記事を書いたのかを考えて、その気持ちに対してコメントできたらいいなって思っています。これ、ある程度続けると、馴染みのブログほどコメントが付けにくくなったり、感想ブログは取り上げられなくなったり、時間がやたらかかったりするので、あんまりできていないのが現状なんですけど…
さて、前回のエントリに対していろいろな反応をいただきありがとうございました。質問の内容は「はてなのサービス(ダイアリー・グループ・ブックマーク・アンテナ・RSS)のうち、自分のサイトと思えるのはどれですか?」という単純なものですが、この質問に答えることで何を考えたでしょうか?みなさんの反応等から思ったことを挙げてみます。
- ブックマークを自分のサイトと思っている人はどれくらいいるのだろうか(似た意味でmixiについても自分のサイトと認識しているかどうかを聞いてみたかった)
- 私は「自分のサイト=名刺あるいはシグネチャにアドレスが書けるもの」を想定していた
- ダイアリーを自分のサイトと思っていない人が意外と存在したのには驚いた
- サービスと自分のサイトの違いって何?
- RSSやアンテナも単独のサイトとはみれなくても、コンテンツにはなれる
- サイトとコンテンツの違いって何?
- 人力検索で聞けというアドバイス → 人力検索という発想が全くなかった件。でも、私が欲しいのは答えだけではないから、今後もココで質問させていただきます。
- はてブ論を述べてきた人に、「サービス」と「サイト」という概念を考えるきっかけを与えたら、新しいアイデア(記事)を思い浮かべる人はいないかな?という期待。
- 例えば、はてブとニュースサイトは良く比較されるが、サービスとサイトをそのまま比較しても良いのか?という疑問。
- さらに、はてなのサービスひとつひとつの相違点まで考えたりしてくれないだろうかという期待。
ちょっと期待しすぎな部分もあるのですが、私がブログの記事を書くときって、たいていこんな感じで記事を思い浮かべているのです。だから、質問の答えも知りたいけれど、それ以上に質問に答えることで何を考えたかを知りたいのです。前回のエントリでも、質問の直後にある「ここまでで、私の言いたいことは伝わったでしょうか」という一文が、それを物語っているでしょう。
私の言いたかったことはこんな感じでした。はてなのサービスはサービスと思う人と自分のサイトと思う人で分かれるでしょう。要するに、機能の提供であって、用途は定めていない。だからこそ、どのように使うこともできるし、反面、一つの用途に定義することはできない。私はこれに気づいたときに、今まで書いてきたはてなに関するサイト論に、この視点が抜けていたことに気づいたのです。中でも、はてなブックマークとニュースサイトの比較において、この視点を入れると一味違った議論になるのではないか、と。
たまには、無駄に深読みしてみてはどうでしょう。
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