言葉が場を作る
私、人狼BBSというゲームが大好きなんです。簡単に言うとかけひきを楽しむゲームでしょうか。村側と人狼側に分かれて、皆で協力をし合って人狼を見つけていきます。一日20発言の中で、自分が狼でないことのアピール、狼を見つけるための発言、村のための発言、他の人から情報を引き出すための発言などを使い分け、狼を見つけていきます。
いろんな役職があるのですが、私は人狼が、しかも潜伏狼が一番似合っているようです。要するに、村人のフリをして、まとめ役を騙し続けるポジションです。いかに怪しまれずに、いかに信頼を勝ち得ていくか。もちろん村人を吊っていくわけですから、間違った判断をした際に自分が先頭に立っていても疑われるため、自分がやって欲しいことをいかに他の人にやらせるかってのを常に考えたりしています。
もちろん、狼を探す方法にも基本戦術はあるのですが、どの作戦にも一長一短があって、これが一番という法則が無いのが最も楽しいところ。説得のゲームとも言われるように、ここでどのような手段を取ることが最も村のためになるか、皆を説得しなくてはなりません。スタンドプレーはただ怪しまれるだけですから。そうなると、論理的であることが大前提で、その上での性格の読み合いになったりするのが楽しくて仕方ありません。
こんな風に、村人をいかに騙すかばかり考えていたせいか最近思考がひねくれているのですが、人狼BBSとサイト論ってすごく似ていると思うんです。言葉が場を作るということにおいて。
人狼BBSでは、人狼を探すために、人間らしくない言動をしている人を探します。このとき、人狼は自分が人間でないことを知っているので自分が人間であることをアピールします。逆に、人間である人は、自分は自分が人間であると知っているため意外と自分が人間であるというアピールをしません。そして、自分以外の人は自分が人間であることを知らないので、人狼はアピール不足の人間を「狼でないか」と皆に疑わせていくものです。
ブログだって同じです。自分では当然のことと思っていても、書かなければ読者にはそのことは伝わりません。また、言葉は非常に強いのです。書いてしまうと、それに強い反対を示した人以外は、たいていそのように行動してしまうものです。だから、できるだけ良いことをいっぱい発した方が、自分が良くなり、読者が良くなっていくものだと思っています。スタンド使いはスタンド使いを引き寄せる 類は友を呼ぶといいますが、私はちょっぴり違う考え方です。人が環境を育て、その環境を心地よく感じる人が集まるのです。ブログにおいて、その環境を作るものが言葉なのです。
はてなブックマークに追加
はてなブックマークのコメントを参照
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ・∀・)< 言葉が場を作る
( 建前 ) \_______________
| | |
__(__)_)______________
( _)_)
| | |
( 本音 ) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( 。A。)< サイト論を書く奴は信じるな
∨ ̄∨ \_______________
この記事の裏タイトル「サイト論を書く奴は信じるな」。もともとこれを表のタイトルにしようと思ったけど、ネガティブ?なタイトルを書くと、また「らしくない」とか言われそうな気がしたので変えてみた。
言葉が場を作るなら、どんなに悪い人でも良い言葉を書き続けることができれば、良い人間になれちゃう。俗に言う、ネットの怖さってやつかな。まだそれは良いとしよう。本当に怖いのは集団心理操作なんだから。
例えば、heartbreaking.:ブクマuser数で記事の優劣を決めないでくれという記事があった。良く考えればわかるが、この題名は当たり前のことを言っている。はてブのuser数だけで記事の優劣のすべてが決まるなんて言う人はいないだろう。しかし、この記事を書く事で、私のようなはてブuserを多く集められないブロガーに元気を与えることができる。user数は少ないけれど、良い記事かどうかは判断できない。さぁ、読んで判断してくれ、と。
例えば、北の大地から送る物欲日記 - ブロガーとしてニュースサイトに取り上げられて思うこと。という記事があった。先述の記事は喜んで紹介したが、この記事は自分のサイトで紹介すべきか迷った。自分のサイトで紹介し広まってしまったら、「自分のブログ名も掲載してくれ」という声が増えるのではないか、と。ニュースサイトからすると、それは非常にやりにくいからだ。極端な話、記事ではなく「記事の一部分」だけ読んで欲しくて紹介しているときだってある。その一部だけ読んでもらえれば、他を読むかどうかは読者まかせだ。
サイト論って、基本的には、当然で、もっともなことで、そして正しいことを言う。そして何より、自分の周囲の人に「こうなって欲しい」という言葉を流す。そして、その言葉を発した人自身は、自分が言葉で綴った“理想ブログ世界”の中では非常に行動しやすくなる。だから、自分が行動しやすい世界を言葉で綴っているだけ。信じる前に、ちゃんと納得したかい?
人狼BBSで学んだこと。それは自分の発した言葉の影響力。もっともな事を言えばどうなるか、当たり障りのない事を言えばどうなるか、皆と違った意見を言ったらどうなるか、自分の意見が受け入れられたときにどうなるか、反対されたときにどうなるか。一人ひとりの言葉が、集団の決定にどういう影響を持つか、集団の意向を操作するにはどうしたら良いか。自分が“真”であることを示すにはどうしたら良いか。
「まなめの奴、またサイト論書いてるぜ」
「自分に有利になるように、場を作っているだけだろ?無視、無視。」
サイト論を書いて場を作っていこうとしているヤツを素直に信じるのは愚直すぎる。
みんな悩んじゃえ。
何が正しくて、何が正しくなくて、何が本音で、何が建前で、何が真実か。
そして、見つけるんだ。
この情報は信頼できるという、自分なりのものさしを。
しかし、その上をいくやつはいる。
そのものさしを利用して、騙そうとする奴が。
だから、常に鍛えろ。真実を見抜く目を。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント