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ロジスティカを振り返って

2006年を振り返ってみて、ブロガーとしての自分にとって一番の出来事といえば Project::Logistica. に参加させていただいたことだと思います。

Project::Logistica.とは、個人ニュースサイト管理人を集めてそれぞれがお題を出し合い、そのお題について皆で記事を書くというブログでした。発起人の意図は聞いたことがなかったけれど、私個人としては「普段は記事を紹介するばかりで書くことのない人が書いたらどうなるだろうか」「自分で書くことで、書いている人の気持ちがわかるだろうか」「新たな才能を発揮する人がでてくるだろうか」など、期待していました。

そんな個性溢れるニュースサイト著者陣の中に私が紛れ込むことができた理由の一つは、このブログですでに書いていたからだと思っています。要するに、囮です。発起人の方も、全員が初めて書く人ばかりでは心配と思っていたのではないでしょうか。ロールプレイが好きな私は、囮としての役割を果たそうと最初はネタ記事投下して他の人が書きやすくなるようにしようとか、自分はあまり目立たず誰かを発掘できたらいいなとか考えたりもしていたのですよ。最後の方はだいぶ地が出ていますが:-p

外から見てると伝わりにくいのですが、参加者は意外とドキドキものです。お題が発表されてから約10日間で記事を書き上げ、全員の記事が揃ってから順番にブログで公開されていきます。そんな感じなので、自分の書いた記事がブログで公表される頃はすでに次の記事を書いているわけなのですが、実は私自身もブログで公開されるまで他の人が何を書いたか分からないのですよ。これがまたおもしろくて、参加者の出方を予想したかけひきをしてみたり、その題名からこんな記事を書いてくるのか!と思わせる記事もあって、参加者にしかわからないおもしろさもありました。

もちろん参加者はニュースサイト管理人であるため自分のサイトのための巡回・更新があり、いつも締切に追われていたようでした。しかし、私にとって一番苦労したことは締切までに記事を書き上げることではなく、お題を決めることでした。囮としての役回りもあって2番手という形でお題を出すことになったのですが、その時点ではまだ誰の記事も公開されていなく、最初のお題は自己紹介ですから、ある意味自分のお題で方向性決まってしまうような気がして。でも、きっとそれは2番手でなくても大変だったと思います。

この企画に参加する前から私は「題名さえ考えてくれれば、記事なんて誰でも書ける」と言っていました。実際、苦労はしましたがそれなりに書くことができたと思っています。ブロガーの悩みの種の一つは、書くことがないということではないでしょうか。「○○○について」とお題さえ決まっていれば-良し悪しは別として-書けるものです。そのお題を見つけるのに必要な力が、私は疑問力だと思っています。サイト論が中心のこのブログでは、ブログやニュースサイトにおける「Why」「How」を見つけることができなくては記事を書き出すことさえ難しかったりするのです。

現在、Project::Logistica.は参加者全員がお題を出し終えたところで 第一部完 という形で更新を停止しています。それから数ヶ月、このブログの更新頻度が落ちたのは多忙になった以上に疑問に思う力がなくなっているからだと思っています。更新意欲があるにもかかわらず書きたいことが思い浮かばないつらさ、わかっていただけるでしょうか。


ロジスティカを振り返って。
サブタイトルは、ブロガーに必要な能力。
それは、疑問力。
今の私に必要な力。


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» [日記] お題があれば何でもかける [やっぱり本が好き]
 まなめはうすのまなめさんが、304 Not modified「ロジスティカを振り返って」で「お題があれば何でもかける」とのエントリを書いています。たしかに、何でも題があればその人の中で消化したことをかけるだろうな、とは思います。ブロガの中には書くことがなくて困ってい... [続きを読む]

受信: 2006.12.17 00:13

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