[研修メモ] 7つの習慣
目的:ビジネスや人生において、真に効果的な生き方を学ぶこと。
原則とは:
・普遍的で時間を超越したもの
・あなたの外側にあるもの(原則はあなた自身の手で作り出すものではない。あなたが存在しなくても、原則は存在している。)
・自明のものであり、理解されれば実現可能となるもの。
・予測可能な結果を生み出す。
・あなたの理解や受容があろうとなかろうと、原則は機能する。
人はよい習慣がなくとも、原則に誠実であることができる。
→ 効果的に生きるとは、原則についてただ知識があるということではなく、原則に従って行動するということ。
-
パラダイム(ものの見方、考え方)とは、
私たちが世界をどのようにとらえ、理解し、解釈しているか。
パラダイムを変えることで、態度と行動は自ずと変化する
変化のモデル=「見る(パラダイム)・する・得る」モデル
1.あなたが見るもの(あなたの思考方法あるいは観点)はあなたの言動に影響を及ぼす。
2.あなたがすること(あなたの態度や行動)は、あなたの得る結果を生み出す。
3.あなたが得るもの(よいものであれ悪いものであれ)は、あなたのパラダイムに影響を及ぼす。
得る:不満に感じている結果を挙げる
↓
する:その不満に感じている結果に影響を及ぼすようなこと(行動)は何か?
↓
見る:どんなパラダイムがその行動を引き起こすのか。何を変える必要があるのか。
日常生活の比較的小さな変化を目指すなら、行動や態度を変えればよい。
しかし、飛躍的な変化を望むなら、パラダイムを変えなければならない。
原則とは世界を支配する自然の法則のこと。
パラダイムとは、世界に対する私たちの見方、考え方のこと。
-
☆7つの習慣
<私的成功>…自己リーダーシップに関わるもの
1.主体性を発揮する:自分のした選択に責任を持つこと。
2.目的を持って始める:自分の望む結果を思い描くこと。
3.重要事項を優先する:自分の意図を行動に変えること。
<公的成功>…効果的な人間関係を築くための手助けをするもの
4.Win-Winを考える:人間関係において相互利益を追求すること。
5.理解してから理解される:感情移入をして相手の話を聞き、あなたの言いたいことをはっきりと伝えること。
6.相乗効果を発揮する:相違点を尊び、他の人とともに革新を生み出すこと。
<自己再新再生>…他の6つの習慣を実践するエネルギーが得られる
7.刃を研ぐ
-
第一の習慣 : 主体性を発揮する
意識的な選択を行う手助けをし、その結果、より大きな個人的な自由と影響力を得られるようにするもの。
原則:
あなたは自分自身の選択に対して責任があり、選択する自由を持っている。
パラダイム:
あなたは自分の行動に責任があり、あなたが行う選択に責任があります。
あなたは、主体性を発揮することによって個人の自由と影響力を拡大することができる。
被害者意識(問題が自分の外にあるという意識。自分に影響を及ぼしている状況を選択、コントロールする余地は自分にはないという考え方)を持つと、結局は自分自身を傷つけることになる。
問題は外にあると考えるならば、その考えこそが問題である。
刺激と反応の間に持つ4つの性質
1.自覚…自分自身を客観的に見て自分の考えや気分や行動を調べる能力。
2.想像力…経験や目前の現実を越えて思い描くする能力。
3.良心…正しいことと間違ったことを見分け、自らの誠実さに従う能力。
4.自由意志…外的な影響から独立して行動する能力。
反応的な行動を避けることによって主体的な思考を身につける
→ 反応的な言葉がなぜ重要な問題なのかというと、それが自己達成予言になるからである。…人はますます被害者意識に陥り…コントロールを失う。
関心の輪:自分が関心を持つすべての事柄によって構成される
影響の輪:直接自分が影響を及ぼすことができる事柄によって構成される
「関心の輪」の中に集中する人は反応的になりがち。そうした人は、自分がコントロールできない事柄について延々と心配するでしょう。
「影響の輪」―現実に自分が変えられること―の中に集中する人は、影響の輪が広がっていくことが多い。
→ 自分の反応を選んで影響の輪の中にいれば、変化をもたらす人になるチャンスを得ることができる。影響の輪の活用。
-
第二の習慣:目的を持って始める
原則:
知的な創造が物的な創造に先立つ。
パラダイム:
私は自分の将来を選択し、そのビジョンをつくることができる。
私は、どんな活動を始めるときでも、頭の中で結果をつくることができる。
最初から成功のイメージを持つことで、よりよい結果を得る。
知的創造:第一の創造。望む結果を生み出すために頭の中で行われる思考、計画、イメージ、動機づけ
物的創造:第二の創造。望む結果を物理的に生み出すこと
自分がどんな人間でありたいか、自分が何をしたいのか---それこそが知的な創造なのです
ミッション・ステートメントとは、自分の(個人的・職業上の)支配的価値観や役割に基づき、それを反映した信条あるいは人生観を書面にしたもの。
目的を持って始めることの究極的な表現は、個人的なミッション・ステートメントを発展させていくことである。
ビジョン・ステートメントの作成
・重要な関係者を特定し、彼らが望む結果を明確にする。
・関係者のニーズに基づいてプロジェクトのビジョン・ステートメントをつくる。
・SMARTチェックリストを使ってビジョン・ステートメントをチェックする。
具体的か(Specific) ビジョン・ステートメントは明確で具体的か?
測定可能か(Measurable) 結果の測定できる数量化可能な基準があるか?
達成可能か(Achievable) 現実的に見て、与えられた時間と資源でプロジェクトを遂行できるか?
関連性があるか(Relevant) プロジェクトは組織のミッション、ビジョン、価値観を反映しているか?
時間管理(Time-dimensioned) プロジェクトの締め切りは、明確かつ具体的になっているか?
効果的な目標
・活動そのものよりも測定可能な結果の方に重点的にフォーカスする。
・活動を、日常的に達成可能な小さなタスクに分割する。
・個人的あるいはビジネスにおけるミッションの実現にフォーカスし続ける。
-
第三の習慣 : 重要事項を優先する
単に緊急事項に反応していくのではなく、重要事項を実行すること。
原則:
効果性を高めるには、重要な人間関係、役割、活動のバランスをとることが必要(コンパスと時計を一致させる)
パラダイム:
もっとも大切なことは、最も大切でないことの犠牲になってはならない。
あなたは、緊急性ではなく重要性にフォーカスすることもできる。
自分の重要な役割において、重要な目標に働きかけることによって、ミッションを達成することができる。
行動に関する習慣。言い換えれば、これは第二の創造である。
重要な活動と緊急の活動を区別する。
第一領域 消防士:緊急かつ重要
第二領域 最大活用者:重要ではあるが緊急ではない
第三領域 八方美人:緊急ではあるが重要ではない
第四領域 浪費家:緊急でも重要でもない
バミューダ・トライアングル
緊急性中毒者は、緊急性の高い領域(第一領域と第三領域)でアドレナリンによるハイな状態を続けたあげく、疲労困憊すると第四領域へ逃げ込み、復活すると再び緊急モードに戻り、同じサイクルを繰り返すサイクルのこと。
第三領域:第一領域にいると勘違いしやすい。まず、その重要性に気づくこと。
第二領域:ここにできるだけ多くの時間を投入すれば、自動的に第三領域と第四領域の活動の数を最低限に抑え、第一領域に対処する能力を最大化することができる。
生産性のピラミッド
/ 日々の計画 \
/ 週間計画 \
/ 目標の達成 \
/ミッション・価値観の明確化\…価値観、人生の目標
1週間単位で計画を立てる。
理想的には平日が始まる前がよい。
週単位の計画のためのステップ
1.自分の役割を見直す。
2.「大きな石」を選び出す。
3.1週間をスケジューリングする。
日々の優先順位づけ
A,B,Cの三段階で分類する。
日々の優先順位づけについてよく見られる間違い
・Aが多すぎる-Aは大きな石。よく絞り込んでから選択すること。
・Bにエネルギーを注ぎすぎる-最高のエネルギーをAのためにとっておくべきである。
・少しはCがないといけないのではないか?-全くCがなくても問題ありません。
毎日計画を立て優先順位づけすることで得られること
・もっとも大切なことに対するフォーカスが強くなる。
・締め切りのある仕事にもっとフォーカスできるようになる。
・緊急事項に対処する能力が向上する。
・一日の終わりに得られる達成感が大きくなる。
-
第四の習慣:Win-Winを考える
人間関係における効果的なリーダーシップの習慣。
これはテクニックではなく、人間の相互作用にかかわる総合的な哲学である。
原則:
効果的かつ長期的な人間関係には相互利益が必要である。
パラダイム:
自分自身の利益ばかりではなく、相手の利益も追求する。
一人で競争するのではなく相互依存的に協力することによって、人間関係においてよりよい結果を得る。
相互利益の習慣であり、相互的な尊敬の習慣。
誰もが勝利者になるための考え方を育成する習慣。
Win-Lose:自分が勝つためには相手が負けなければならないと考える人。相手を犠牲にして自分の成功を獲得する。
Lose-lose:自分が勝てないのなら、相手も勝ってはならないと考える人。他人をねたみ、批判する考え方。
Win:自分の望むものを獲得することだけしか頭にない。相手が負けることを必ずしも望むわけではないが、自分自身の勝利ばかりに心を向ける。
Lose-win:自分が負けて、他人を勝たせようとする。脅しに屈しやすく、人から受け入れられ好かれることで力を得ようとする人。
Win-Winを考えるという原則
誠実・廉潔: 約束をした場合、自分自身に対しても相手に対しても、それを守る。
勇気と思いやり: 相手が勝てるように、相手を大切にし、尊敬と思いやりを持って、相手のニーズに対処する。そして、自分も勝つために、勇気をもって自分のニーズを満たすことにこだわる。
豊かさマインド: Win-Winを考える人として、いつでも誰にでもチャンスがあること、そして誰かが勝つためには、誰かが負けなければならないわけではないことを理解している。
Win-Winの最高の形は、Win-WinまたはNo Deal。
「No Deal」とは基本的に、双方にとって利益となる解決策が見いだせない場合に、合意しないことを両者が快く合意することを意味する。
Win-Winの実行協定
・プロジェクトに対して定義と方向付けをする。
・相互に利益となる人間関係をつくる場を提供する。
・方向を誤った努力や期待はずれの結果の発生を防ぐ。
Win-Winの実行協定の5つの要素
望む結果:あなたの求める最終結果はどんなものですか?
ガイドライン:行動上の基本原則-「すべきこと」と「してはならないこと」-は何ですか?
使える資源:何が必要になりますか?どのような資源が必要ですか?
責任に対する報告:いつまでに誰が何をしますか?
履行・不履行の結果:完了したら何が起こりますか?
望む結果:結果は明確にしてありますか?みんなが同じ結果を想定していますか?相互に利益が得られますか?
ガイドライン:守るべきルール、会社の方針、政府の規制等を確認しましたか?
使える資源:必要な人的資源、資金的資源、技術的資源を明確にしましたか? どれも利用可能なものですか?
責任に対する報告:何を、いつ、誰に対して報告すべきか確認しましたか?
履行・不履行の結果:失敗と達成の両方の場合について、履行・不履行の結果を確認しましたか?結果は求めている成果と結びついていますか?
-
第五の習慣: 理解してから理解される
原則:
処方する前に診断する。
傾聴が理解を生む。
パラダイム:
自分が十分に理解していない状態なら、傾聴する必要がある。
まず理解するために傾聴するならば、よりよく理解されるようになる。
傾聴の失敗
いくつか言葉を交わすうちに、相手を理解したと感じる。相手が言い終わるかなり前から「もうわかった」と思ってしまうと、相手を理解するための傾聴を止め、自分の反応ばかりを考え、相手から理解してもらうために話を聞くようになる。また同時に、反応する機会をうかがいながら、選択的に聞くようになり、聞くふりをし、相手を無視することさえし始める。の反応はあなたの仮定に基づいたものであり、あなた自身の経験から引き出したものなのです。このような反応は、自叙伝的な聞き方と呼ばれ、自叙伝的な反応を返すようになると、相互理解に到達することはありません。
自叙伝的な反応…自分自身の視点から、以下の4つの方法を使って反応すること
探る:自分の視点や課題から質問をする。
助言する:問題に対して助言やアドバイスや解決策を与える。
評価する:判断し、賛成あるいは反対する。
解釈する:自分の経験をもとに相手の動機や行動を捉えて説明し、相手を理解しようとする。
自叙伝的な反応が常に悪いわけではない。
→ 適切なときに正しい意図を持って実行すれば、生産的なものとなりえる。
相手を理解するということは、相手と意見を合わせる、合わせないということではありません。
単に、相手の視野を理解するために、一時的に自分の視野を手放すということなのです。
感情移入の傾聴への鍵
・相手が伝えたい情報を大切にする(相手を大切に思えば、これは自ずと実行できる)。
・理解する際には、無理に解決や決めつけや同意や反対をしようとしない。
・相手が話している最中に反応を考えない。脳が反応を考えることに集中してしまう。相手の話を完全に理解してから、自分の番になる。この時、反応を考えればよい。
感情移入して傾聴する際に使われる3つの基本的なスキル
・話の中身を反映する。
・感情を反映する。
・より理解を深めるために質問をする。
いきなり質問や解決策を提示するよりも、まず相手の感情を反映させることで、感情のレベルを下げることができる。
自分の意見を伝える
自分を理解してもらう方法:知る、感じる、行う
1.達成したい結果を明確にする。
2.自分が望む結果との関係において、相手と相手のニーズを明確にする。
3.自分が望む結果と相手についての自分の知識に基づいて、相手が行う必要があることを「行い」たいと「感じ」てもらうために、何を相手に「知ら」せるか明らかにする。
-
第六の習慣: 相乗効果を発揮する
原則:
全体は、部分の総和よりも大きい。
パラダイム:
相手の相違点に価値をおき、第三案を追求する。
協力的に働けるようになるには時間が必要だが、長期的には、より優れた結果をもたらす。
創造的な協力の習慣。
相乗効果は、相違点を尊ぶこと、チームワーク、開かれた心、そして、共に、より優れた新たな方法を発見する努力から生まれる。
相乗効果とは、プロセスであり、このプロセスを通じてこそ、私たちは新たな選択肢-今までに存在しなかったもの-を創造することができる。
どうしたら相乗効果が得られるか?
1.相違点を認識し、活用する。
2.相違点を、共通の目標に向かうための資源として利用する。
違うことはよいこと → 相違点は強みであって弱みではない
相乗効果を発揮するには、共通の目的を加えよくかき回す。
第三案:二人以上の人間が協力して、単独では実現できない、より優れた解決策を生み出すことによって得られる成果のこと
より優れた方法に至るまでの5つのステップ
1.問題点や機会を明確にする。
2.相手の意見を聞く。
3.自分の意見を伝える。
4.一緒に選択肢をブレーンストーミングする。
5.協力して最良の解決策を発見する。
-
第七の習慣: 刃を研ぐ
原則:
望む結果を継続的に生み出すには、人間のニーズとかかわる4つの側面全てにおいて自分を再新再生することが必要である。
パラダイム:
人生において、人間のニーズと関わる4つの側面全てにおける個人的な再新再生を通じて、自分の効果を向上させることができる。
しかも継続的に向上することができる。
自分の持っている最大の資産-つまり自分自身-を守ること
「刃を研ぐ」ことは、肉体的側面、精神的側面、知的側面、社会・情緒的側面という4つの側面において自分自身を再新再生することである。
個人の再新再生にかかわる習慣。つまり、自分自身の鋭さを保つことによって、この先一日、一週間、一ヶ月、これから起きることに対処するエネルギーを保つこと。
<関連記事>
[研修メモ] コンフリクトのマネジメント
はてなブックマークに追加
はてなブックマークのコメントを参照
キングベアー出版
売り上げランキング: 955
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント