ニュースサイトとブログの違い
ニュースサイトとしてコメントを書くときは、紹介するニュースという共有知を前提にコメントを書いているけれど、このブログで記事を書くときはどんな人が読んでも分かるよう順を追って説明していることが多い。
なるほど、ニュースサイトはハイコンテクスト文化であり、ブログで書く記事にはローコンテクスト文化になるのか。「ハイコンテクスト文化」「ローコンテクスト文化」について詳しい説明は「コミュニケーションは才能ではない」から読んでもらえば分かると思う。簡単に説明するならば、ハイコンは共通の文化を持っている人と会話をすることで、例えば専門用語など説明なしで会話をしても通じ合う、聞き手に能力を求める話し方となる。逆にローコンでは、互いの共有の文化がないため、順を追って論理的に話さなくては通じないことが多く、話し手に能力が求められる。例えば、パソコンの初心者にパソコンを教えるときなんかが当てはまるだろう。
たいてい、ローコンからハイコンへとなっていくのだが、人によってあるいは時と場合によって好みが分かれる。日本人は元々ハイコンな文化を持っているため、例えば「先生字が小さくて読めません」と言えば先生は字を大きく書いてくれるだろうが、ローコンな国では「彼は読めない」ということを認識しただけで「字を大きく書いてください」とまで言わないと、そのままの字で書き続けるだろう。ちなみに、ハイコン・ローコンについてはある研修で知った用語なのだが、その時はハイコンよりローコン的な人が多かったのが印象に残っている。
ブログを書く上でも、トラックバックを送って引用する形の記事は引用元の記事が共有知として形成されるため、多少ハイコンにはなるが、やはり自分の意見を言うとなると論理的な説明が必要になってくる。書き手の能力というのがここに込められていて、アルファブロガーと呼ばれる人たちはその辺の能力があるのかなと思う。逆にニュースサイトとして有名なサイトは、多くの人と文化を共有する、すなわち多くの人が興味があるニュースをたくさん扱っているサイトなのかなと思う。
最近、自分で記事を書くニュースサイト管理人が増えてきたように感じる。ニュースサイトをやっているうちは趣味の合う人が読んでくれることが多く、言葉を省いても通じる部分が多い。しかし、実際に記事を書き多くの人に読んでもらいたいとなると、誰にでも分かるよう論理的な文章を書いた方が良いのかなと思う。
こんな考え方をすると、ニュースサイトとして大きくなるには読者が求めるものを探すことが大事で、ブログとして大きくなるにはどんな人にも伝えられることが大事なのかな。なーんて思った。
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