ニコニコ市場にやって欲しくないたった一つのこと
ニコ動の再生回数10億回突破、ニコ市場は連休中約5,000件の販売数達成
この3連休で5,000件もの商品が売れているとは、相変わらず元気いっぱいのニコニコ動画だ。ニコニコ市場をオープンさせた狙いの一つは、著作権団体へのアピールだろう。ユーザに作品で遊ばせることが作品自体の売上に繋がるということを示すことで、ある程度許容してくれることを願っているのだと思う。
しかし、このニコニコ市場でニワンゴにどうしてもこれだけはやって欲しくないと思っていることがある。それは、アフィリエイトIDの開放だ。
理由は誰もが容易に想像できるだろう。
荒れるからだ。
ニコニコ運営側からしたら、動画をアップロードしてくれる人あってこそのサービスであるため、動画提供者への還元という考えが出てこないこともないと思う。もし、アフィリエイトIDを開放するようなことになったら、例えばアニメに関する動画を上げることで、アニメのDVDを2本でも売ることができたら月額525円の有料会員の元が取れてしまうのだ。
一見良さそうに見えて、これが一番まずいことになる。DVDは利幅が良いから特別換算したが、通常一点100~150円くらいの儲けになると考えても、たった3日で50万も利益を得られる場所を多くのアフィリエイターが見逃すわけがない。
例に挙げたアニメの場合、番組終了と同時にエンコ→うp合戦が始まるだろう。それだけならまだしも、金儲けだけが目当てならば YouTube から適当な動画を見つけてはエンコード→アップロードを繰り返すだけの人が増えるに違いない。さらには、ランキング不正が常識のように、むしろその斜め上を想定しても十分なくらいに不正ばかりになるだろう。これが繰り返されれば、当然のようにトラフィックが増えてニワンゴの負担も増える。また、良質動画を上げようと思っても順番待ちで何万人なんてことにもなろう。まさに、ニコニコオワタ\(^o^)/である。
そしてもう一つの理由は、ニワンゴはもっと儲けるべきだと思っていること。私の信条の一つに「良いサービスを提供している人はどんどん儲けるべきである」というのがある。1円でも多く儲けるためになりふり構わないアフィリエイターがたくさんいるように、お金が人に与えるモチベーションというのは凄まじいものがある。そのモチベーションを、良いサービス提供者に与えたいのだ。
今の私がニコニコ動画に一番望むことは、今のままの「サービスの継続」。次点が「より高品質で」となるだろう。そのためには、回線維持費や増設費がかかるのだから、もっともっと儲けるべきだと思う。次点の品質は、有料会員という形で整備されている。個人的にはだいぶ理想に近い状態に近づきつつあると思っている。だからこそ、荒れるような要素を入れて欲しく無いと、切に願うのだ。
ランキングは人を狂わせる。
そこにお金が絡んだら、そのランキングに価値は無い。
もし関係者がこの記事を目にしたとき、「こんなこと改めて言わなくても最初から分かってるよ」と思ってくれることが一番うれしい。
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コメント
アフェリエイトによる商品登録合戦、動画アップロード合戦などの弊害を危惧されておられるようですが、現行のシステムでは市場で商品を買われても、商品を市場に貼った人および動画投稿者には一銭も入らず、アフェリエイト料は全てニワンゴに支払われます。
ただ、何の得もないのにせっせと商品が登録され続けるのがこのシステムの面白いところですよね。Amazonでの「購入行為」そのものがネタになってしまうというのは、画期的なことだと思います。
投稿: xj | 2007.07.20 19:06
>私の信条の一つに「良いサービスを提供している人はどんどん儲けるべきである」
じゃあ、動画を投稿してる人に1円も入らないようなニコニコのサービスはおかしいんじゃないですか?
アフィリエイトIDの開放に反対するのはおかしくないかと。
投稿: 通りすがり | 2008.07.14 00:44
>通りすがりさん
良い質問です。確かに、良い動画を作っている方は儲けるべきだと思います。ただし、ニコニコ動画上で儲けるだけが手段でないでしょう。あそこは宣伝の場所です。直接ではなく間接の場所だと思っています。○○の動画を作った人として活動して、お金を得ることのできる場所に出向くべきだと思います。
投稿: まなめ | 2008.07.14 02:25