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ネット上で議論が成立しにくい理由

それは、一方で答えが出てしまっているからだと思う。

例えば私があるお題について議論したい!と思って意見を募集しても、「それは○○だよ、常識的に考えて」なんて結論だけ出されても何一つうれしくない。どんな視点・背景から、どのような理由で、その意見に辿りついたのかを知りたいだけで、結論にはさほど興味がないことの方が多い。むしろ、答えが一つに定まらない議論の方が議論をしていて非常におもしろいものだ。

最終防衛ライン2 - 誰かブログ議長やりませんか?

では、議長がいれば議論になるか。
私はなんか違う気がする。

議論を始めるために最も重要なことは、疑問の共有だと思っている。だから、疑問さえ共有できれば、議長が議事を進行させたり、着地点を決めたりせずとも、議論は進むものだと考えている。もちろん、途中でまとめてくれる議長役の人がいればすごくありがたいけれど。

ある記事を読んで「共感」や「反感」を覚えたとき、それは「疑問」に対してなのか「結果」に対してなのか。疑問に対しての反感ならばそもそも論から始まってしまうが、まずは疑問を共有しなくては議論は始まらない。結果にも共感するのならば結果への過程を強化したいと思うだろうし、結果に対して違うと思うならば疑問から自分の思う結果に辿りつく過程を示すか、相手の出した結果への過程のうちで疑問に思うことを指摘することになるのだろう。そこにおいて「○○ではない。△△だ。」という異なる結果だけを示し、何があってもその結果を変える気は無いというスタンスを示されたら、議論になるわけがない。


☆おまけ

魔王14歳の幸福な電波 - 「つまらない理由」をいくら列挙しても「面白い」という評価は否定できない

らき☆すた論を全く見ていない私がコメントするのもなんだけれど、共有された議題は「らき☆すたは面白いか」なのだろう。そして、面白いと思う人とつまらないと思う人がその理由を挙げ合っているのだろうか。ただ、互いに結論が出てしまっている人同士での自己主張や否定を出し合うだけならば全く議論にならないだろうし、結果をどちらに収束させようなんてことは-この記事で言われているとおり-何の意味も無いこと。ディベートじゃないんだから勝ち負け気にしても仕方ないもんね。それよりも、その人はどうしてそのような結論に至ったのか、意見の対する人の過程の上ならば相手を理解できるかとか、各参加者の考え方を見る分には最高の場所なんじゃないかと思う。


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どんな視点・背景から、どのような理由で、その意見に辿りついたのかを知りたいだけで、結論にはさほど興味がないことの方が多い。むしろ、答えが一つに定まらない議論の方が議論をしていて非常におもしろいものだ。  これはあるなぁ。後、議論をする際に、「相手に自分の... [続きを読む]

受信: 2007.08.13 23:27

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