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Web 2.0との上手な付き合い方

今更 Web 2.0 かよと思われそうだけど、ここではブログやはてブ等の総称と取ってください。

Web 2.0 の最大の特徴は何かと問われたら、私はウェブの情報の所有者をなくして平等にしたことと答えてます。ウェブの特徴をより強くした感じと言っても良いかな。元来、そこにある文章の良さを、書き手の肩書きや経歴なんかで評価する人が多かったじゃないですか。その本をどうして読もうと思ったのと言われても、マスコミや書店の宣伝、せいぜい友達のおすすめ程度でしかなかったんです。

でも、ネットの良さって誰もが発信できることじゃないですか。そこでまた誰が書いたのかとか、書いた人の経歴はなんだとか、そんな実名匿名論争なんてどうでも良いのですよ。「有名な○○氏が書いた記事だから読む」ではなくて、「これは良い記事だ!誰が書いた記事なんだろう?」ってなって欲しいじゃないですか。一度、スタートラインを同じにしたいんですよ。

それが Web 2.0 なんじゃないかって思うんです。

こんなこと書こうと思ったのも、ここ最近はてな匿名ダイアリーこと“増田”の素晴らしさを見直しはじめたからなんですけど。私は増田に書くつもりは無いんですよ。だってもったいないですもん。自分で書いた文章を“まなめ”としての“私”を捨てて、“匿名(増田)”としての“私”で書くなんて。でも、Web 2.0 ってその「私」の部分を無くして平等に扱うものじゃないですか。あー、増田って Web 2.0 だなーって思ったんです。

こう考えると、Web 2.0 って受信者にとっても発信者にとっても厳しいんですよ。受信者は、与えられる大量の情報に対して全部自分で評価しなくてはならないじゃないですか。そんなこと一人でできるもんじゃありません。だから協力するんです。タグでジャンルを分けたり、人気の記事を抽出したり、特定の人が選んだ情報の中からだけを、自分で評価するのです。ゴミ情報があるのは当然なんです。その中から自分のものさしで評価する時代なんです。

発信者だって、ものすごーく不利なんです。だって「私」を育てられないから。毎回が勝負、評価は継続されない。中の人が分かってこそ分かるネタなんて(ここでいう)Web 2.0 の世界では通じないのですよ。良く個人ニュースサイトで記事を紹介するときにブログ名も書いてくれなんて甘えなんです。書き手なんて誰でも良いんです。その記事が素晴らしいかどうかだけが基準なんですよ。

とまあ Web 2.0 の局所的特長を述べましたが、実際にそうなんだと思います。読み手である自分は、自分一人では見つけられない情報を探すために Web 2.0 なサービスを使ってはいますが、それすべてを信じたりはしていません。ほってんとりが衆愚化されてても気にしません。すべてがすべてを期待してませんから。情報をある程度に絞ってくれるだけで十分だと思っているんです。

書き手である自分も同じです。私の読者だからって、私の記事すべてを評価してくれるとは思ってません。良くなかったら無反応きめるくらい厳しい読者たちでも良いと思います。その分、これはすごいと思ったら大絶賛して欲しいものです。そのためには、やっぱり舞台に上がらないと何も始まらないじゃないですか。だから、まずは数多くの記事を出していかなきゃって思ってます。


発信者よ。
クリエイターは作品で語れ。ブロガーは記事で語れ。
Web 2.0 時代は、どれだけアウトプットを出したか。
どれだけ評価されたかだけが残る時代だぞ。

受信者よ。
多すぎる情報にひるむな。すべてを信じる必要はない。
自分で判断できる目を養え。判断するためのものさしを鍛えろ。

Web 2.0と上手に付き合うための最大のコツは、相手に期待しないことだ。
みんなのものさしを利用するも、誰かのものさしを利用するのも良い。
しかし、本当に大事なことは、他人のものさしに期待するしないではなく、
自分のものさしを揺るがないものに育て上げることだ!


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