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非公式RTは、我々の業界ではご褒美です。

■RTとは何か

RTを簡単に説明するならば、公式RTは回覧板で、発言者のツイートがそのまま回覧されます。対して非公式RTは井戸端会議で、「Aさんから聞いたんだけれど、○○○なんだって。でも、△△△だよねー」という会話を「△△△ RT @A: ○○○」と文法化しただけのもの。

再配信という意味で互いに ReTweet という名前を名乗ってはいるものの、二つは全くの別物。記法として存在したRTを公式が後から被せてきて機能として取り込んだものの、全く同じ機能にはならずにそれぞれの派閥ができてしまったとか。ちなみに、私は「公式RTも非公式RTも好き」という立場ですが、非公式RTの方が時代に合っていると思うのでこんなエントリを書いてみました。

公式RT … 正式名称はリツイート。ユーザ間で広まったRT記法をTwitterが取り込んだもの。
非公式RT … 他の人の発言を引用する際の記法。表記方法は日本では「RT @maname: ~」、英語圏では「"@maname: ~"」がよく使われる。QT(引用返信)といった派生もある。


■非公式RTの素晴らしいところ

1.定着したこと

どんなに素晴らしい機能があっても使われない機能に価値はないと思います。逆に、たいしたことない機能でも多くの人に知られ使われている機能は評価するものだと思っています。そもそも公式RTは、非公式RTが多くのユーザーに使われていることから公式で取り入れた機能であり、現在も「検索」すると公式RTしたツイートは非公式RTの記法で表示される、公式に認知されている機能でもあります。

ツイッター自体もシステム的に言ったらさほど難しいサービスではないでしょう。では、なぜここまで評価されているかと言えば、それは単純に“多くの人に使われている”からだと思うんです。同じように、非公式RTを使っている人の中はそれを非公式RTと呼ばれていることも知らずに日常的に使っている人もいるほどの定着っぷり。ここに価値が存在すると思うのです。

2.情報の拡散が強い

公式RTでも情報拡散は可能ですが、公式RTは「再配信」する機能であるために配信済であるユーザには配信しません。クライアントによっては一番上に表示させたり、UserStreamならそのたびに表示したりしますが、時系列という点でタイムラインがボロボロにされるので私は苦手です。

何より、多くのユーザが非公式RTをすることにより複数回目に入る“情報の強化”が働き、システム的にもトレンドに入りやすくなり話題が可視化されます。一方で、公式RTが増えてからはトレンドはテレビや時事の話題ばかりで、単体ツイートの話題が把握できなくなりました。

3.コメントができる

ツイッターはやっぱり140文字の世界なんです。もちろん複数のツイートに分ければいくらでも投稿できるけれど、ツイートには連続性がありません。公式RTではそれを広めることはできても、情報の付与ができないんですね。話したいことは140文字に詰め込むのが、ツイッターの文化だと思うのです。

サイトがブログになってPermalinkごとに評価されるようになったように、ツイッターでもツイート毎に独立して評価されます。最近ツイッターで実感するのは、記事を紹介するのにタイトルとURLを貼ると、URL先を読まずにタイトルだけで質問してくる人が多く、その答えはURL見ればわかるよなんてことが増えました。調べものをするときも検索したツイートだけしか見ず、その前後まで見ることはないでしょう。140字でまとめる際に、引用の短縮記法としても優れているのです。

4.リプライで反応を見ることができる

公式RTもリツイートにより誰にされたかある程度わかりますが、非公式RTでは文中に @id を含むため、個々を把握することができます。一つのツイートが話題になって非公式RTが繰り返された時は、2ちゃんねるで自分がスレッドの>>1になったように全体を把握することもできるでしょう。Twitterは人中心でありながら、リプライは話題スタートのタイムラインが形成されるのです。

ときどき、リプライが非公式RTで埋まる現象を「メンションレイプ」と言って嫌悪する人がいますが、下表の通りツイッターがユーザに与えるタイムライン4つのうち、リプライって一番裾野の広いものじゃないですか。大事なリプライはふぁぼるでしょうし、フォロワーからのリプライならタイムラインを見れば把握できるし。良くツイッターは100人フォローしてからがおもしろいと言うけれど、それはタイムラインが常に流れる状態になることであり、リプライ欄も常に流れていることが理想だと思うのです。

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5.ゆるい繋がり

リプライって自分に向けたツイートなので返信しなきゃって思うじゃないですか。逆に、非公式RTだと「引用+コメント」で一つの作品(ツイート)になるわけで、そこに返信したいって思わせる作品(ツイート)でなければ、Mention飛んできても特に気にせずスルーできるゆるさは、ツイッターの持つゆるさを良く表している部分だと思います。

また、今までの会話流れと関係ない人も横から参加しやすく、自分のツイートの後から参加してきた人の会話がある程度追うことができたりもして、「こんなのあるんだけれど、みんなはどう思う?」的な意見の集め方としては最適な記法とも私は思っています。ネットの良さ楽しさは参加して初めて感じることができること。リプライは相手に負荷をかけちゃうので無理って方は、非公式RTのゆるいMentionから始めてみてはいかがでしょう。


5つほど挙げてみましたが、私としては「皆に知られている」「皆に使われている」だけで十分に評価すべき記法だと思うのです。もちろん悪いところもありますが、それはインターネット全般にも良く言われることで、一つ一つリスクを挙げて「だから使うべきでない」って言ってたらきりがないですよね。良いところを評価して、それが良かったら使う。それがインターネットの良さであり、強さでしょう。嫌いを排除するのではなく、好きを探すのがインターネットの醍醐味だと私は思うのです。


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コメント

> 大事なリプライはふぁぼるでしょうし
ふぁぼを知らない人もいらっしゃる。ふぁぼる代わりにRT、なんてね(笑)

投稿: 空弁者 | 2011.07.07 21:48

公式非公式云々よりも、俺様の気に入っているものは正義、というスタンスがよくないね。

非公式RTが駆逐できていないのは、それが良いものであるのではなく、「悪貨が良貨を駆逐する」状態であるだけ。腐った行動をするのはあなたの勝手だが、他人に勧めるのはヤメレ。

投稿: ようするに | 2011.07.15 01:16

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