はてなブックマークがこの先生きのこるには
新はてなブックマークがリリースされたので書いてみる。タイトルは釣りです。
新たに「マイホットエントリー」が登場したという知らせを聞いたとき、私は心躍らせた。長年多くの人が望んだユーザー単位のホッテントリがついに登場するのかと思うと、心踊らないわけがない。しかし、翌朝届いたマイホッテントリのメールは、HTMLメールに対応していない私のメーラーでは単なる文字化けの羅列でしかなかった。
私の要望は2点だけ。
1.マイホッテントリメールはテキストでお願いします。せめてはてなメッセージで読めるようにしてください。読めないんで。
2.「マイホッテントリ」の仕様が知りたい。ぱっと見た感じ、ツイッターと連動させることで、ツイートに含まれるURLを拾ってきていること、その後続の関連するであろうツイートを拾っていることは理解できたのですが、私は訳合ってツイッターでは2万人ほどフォローしていることもあって、どのユーザーが選抜されているかが分からない。お気に入りと被お気に入りだけなのだろうか。それとも、フォローしている全ユーザーまで及ぶのだろうか。エンジニアの性か、仕様の分からない機能は使うことができない。
はてなブックマークによる集約化に期待を寄せるユーザーは非常に多いのではないだろうか。それが目に見える形で問題沙汰になったのは、GIGAZINE衆愚化問題だろう(3年くらい前?)。ほってんとりの上位が毎日GIGAZINEだらけになったために、ほってんとりは衆愚化したと叩かれ、自分に合った記事だけが提供されるにはどうしたら良いかが日々考察され、その後お気に入り機能が登場した。
このお気に入り機能は実に素晴らしく、機能も単純かつ分かり易く、私が実現して欲しかったことを満たしてくれた。しかしながら、この機能を使いこなせるユーザーが一部に限られてしまった上に、なかなか広がりを見せていないように見えた。これは個人ニュースサイト管理人という立場としては最大の敵が少人数の精鋭に限られたことで有効活用させてもらったのだが、はてな好きとしてはもったいないなと思っていた。
その理由の多くは、誰をお気に入りに登録して良いか分からないことだろう。はてなに明るい人ならば知ってるユーザーを登録していけば良いし、はてブ好きな人ならば自分がブックマークした際に常に自分より前にブクマしている良く見るアイコンをどんどん追加していけば良いのだが、おそらく大多数のユーザーはそこまでネットにコストを割いていない。おすすめユーザが提供されているが、仕組みの分からない機能は他人におすすめできない。ゆえに、多くの人は分からないから登録しないし、そもそもこの機能がどれだけ知られているかも危うい。
キャズムを超えるということはバカに見つかることだと思っているので、誰もが使いこなせるようにならなくてはこの先は見えないのではないかと思っている。「誰もが使いこなせる」というのもまた非常に難しい。私はぱっと見て何をしているのかが分かるものが良いと思っているのでこんな要望エントリを書いたみたのだが、今回のバージョンアップでは、そこに自分の求める情報があることで誰もが便利に思うといった方向にシフトしたのだろう。私のトップページ( http://b.hatena.ne.jp/maname/ )が、自分がブックマークした記事ではなく、私に対するオススメする記事になったことにそれを感じ取った。
この進む先は自分だけのポータルサイトなんだろう。個人ニュースサイトはハンドメイドの自分ポータルサイトなのだが、そんな労力をかけるおかしな人は少ないだろうし、自動で自分の周囲で話題になった記事をマイホッテントリとして新聞化してくれれば数日ネットから離れても話題についていけるというものだろう。良い発想ではあるが、今のところその集約のためにどのようにお気に入りユーザーを増減していくべきかが見えないので動きようがなく、他のユーザーの感想を待つばかりになりそうでもある。
元はてなCTOであるid:naoya氏のツッコミにて、「人を増やせば衆愚に収束する」「タイムラインが欲しい」というのはとても納得で、しかしこのマイホッテントリは多分そういうアーリーアダプター層を狙っている機能ではないと思う。それこそツイッター見てればいいし、既存のお気に入り機能で良いのではないだろうか。まあ、そんな納得しそうにないオールドユーザー層しか今のところテストユーザーにはいなそうだけれど。ツイッターやFacebookを取り込んだのはライトユーザー層にはちょうど良いのかもしれないけれど、はてなを使いこなしているようなオールドユーザー層には情報が多過ぎる気がする。
対象ユーザー層をどこに向けているのか。あるいは、全ユーザー層に向けて工夫できるアドオンを付けるのか。個人的には、アーリーアダプター層は苦労して自分で探すことを楽しめよって思うし、そういうのを楽しんでいるのがニュースサイトの管理人なので。その辺が正式版発表と共に仕様から分かると良いなと思います。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント